絶対に負けられない戦いがしたい 将棋後編
将棋後編がいざ始まる。前編 →http://japanesetechnoyakuza.com/makerarenaitatakai2-1/
自らを金玉将軍と名乗った元金将は玉将と呼ばれるようになった。資本家の中には己の潔白を証明しようと製造したクローンたちを密かに殺し廃棄するものも現れる。しかし、それも露見し玉将政権の資本家へのヘイトは高まる一方であった。
もう一人の金将は暴走する玉将政権を止めるために仲間を集めていた。今亡き王に親しかった飛車や角といった最高戦力はいるものの銀将らが玉将側に流れたために、戦いを行えるような状態ではなかった。資本家から支援をしたいとの申し出もあったが金将は資本家の狙いがクローン同士で潰し合うこととわかっていたためにこれを断っている。
しかし、ある日。
金将「みんな聞いてくれ。俺たちに新しい仲間が加わっった。」
金将「紹介しよう。野原一家だ。」
みさえ「あなた大丈夫かしら。戦いだなんて。」
ひろし「やるしかねえだろ。」
しんのすけ「オラもやるゾ。」
金将はひまわりを人質に取っていた。
戦力の補充を果たした金将は宣戦布告をし、戦いが始まった。先手は玉将である。
初手、銅将
金将側も動き出す。
しばらくは静かな戦いだった。互いに戦う意味をまだ探していたのかもしれない。
激しくなるきっかけは歩兵同士の会敵だった。
戦闘で相手を殺してはいけないと歩兵たちは金将に言われていたため、相手の歩兵を捕虜とした。潰し合いの回避策だった。玉将側もこれを行った。互いに死なないと判明したために戦いは激化した。
突然事件が起きた。
しんのすけが玉将側に寝返ったのである。金将にはしんのすけの恨みを買った覚えがないのでこの裏切りは意外なものだった。この辺りから金将側は捕虜を大量に抱えるも不利な状況が続くようになる。
新たな事件
金将が歩兵を敵陣に進めたときに新たな事件は起きた。
資本家の介入である。金将は資本家に金の字の金玉部分を取られ、全将になってしまったのだ。
あとは資本家のやりたい放題である。敵陣にすき家を建てやがった。
終結へ
統率の取れなくなった金将の軍は陣形を崩し、深い所までの敵の侵入を許してしまった。
詰みである。なんとも哀れな結末であった。金将はゼンショーになったものの微かに残る理性で自害した。示しのつくように罪を1人で背負ったのだ。
玉将「だから、やりたくなかったんだ。資本家どもはこの世に居ちゃいけない存在なんだ。」
しんのすけ「ねえねえ、たまたまのおじさん。ココスのおじさんがこの写真を渡してくれって。」
それはかつて金将が見ていた写真だった。
金将はこの写真をいつも肌身離さず持ち歩いていた。王将とのキャッチボールは大切な思い出だった。
玉将「馬鹿野郎。親子揃って大馬鹿野郎だ。」
王将「……そうか……どうか…兄弟で争わないでくれ…」
最後に
この国がどうなるかはまだ分からない。ただ玉将が愛に気づいたのはたしかだ。